法則 | 勝ち軍 | 残存兵力 | 自軍が勝つためには |
第一 | ※ | ※ | ※ |
第二 | ※ | ※ | ※ |
ランチェスターの法則の計算式
ランチェスター法則は2つの法則があります。それぞれの値を下記の様に設定すると。
X0:自軍の初期兵力、X:自軍の残存兵力、敵軍の初期兵力:Y0、
敵軍の残存兵力:Y、a:敵軍の武器性能、b:自軍の武器性能
第一法則は個人間の戦闘(1対1で戦う場面)を想定していおり、
計算式は X0 - X = a / b ( Y0 - y ) で計算しております。
第二の法則は集団間の戦闘(1人が多人数を相手にする場面)を想定しており、
計算式は X02 - X2 = a / b ( Y02 - y2 ) で計算しております。
ランチェスター法則と戦略
第一法則は弱者の戦略
一騎打ちの法則とも呼ばれていて、一度に一人の相手と戦う一騎打ちをイメージしています。
戦闘力=武器性能(質)×兵力数(量)
兵士の戦闘力が同じであれば、兵士の多いほうが勝つ、
というものです質(兵士の戦闘力)を高めていくことが一般的にとるべき戦略といえます。
第二法則は強者のための法則
集中効果の法則とも呼ばれていて、一人で複数の相手を同時攻撃する広域戦・遠距離戦をイメージしています。
戦闘力=武器性能(質)×兵力数の二乗(量)
同じ武器性能の銃を持った軍同士が戦った場合、戦闘力は兵力数の二乗に比例します。
1対多数の戦いにおいては、多数に対して破壊力を持ち、そのわずかの差が非常に大きな戦果の差になります。
それぞれの具体的戦略は下記の通りです。
第一法則:弱者の戦略 | 第二法則:強者の戦略 |
基本戦略は差別化(違うものを持つ、違うやり方をする。) |
基本戦略はミート作戦(直ちに追随する。) |
(1)局地戦:ビジネスの領域を絞る。 スキマ市場(ニッチ市場)を狙う。 |
(1)広域戦:大きな市場をねらう。 |
(2)一騎打ち:1社限定と競合する。
ライバルの少ない市場を狙う。 |
(2)確率戦:アイテム数を積極的に増やす。 新製品を積極的に売り出す。数打てば当たる。 |
(3)接近戦:敵ではなく顧客に接近する。 スキンシップで戦う。 |
(3)遠隔戦:広告、 チャネル等を有効に利用して離れて戦う。 |
(4)一点集中:1点に絞って戦う。 ターゲットを決めて重点化する。 |
(4)総合戦:すべての武器、力を総動員して戦う。 |
(5)陽動作戦:競合相手の裏をかく。 手の内を読まれないようにする。 |
(5)誘導作戦:こちらの戦いやすい 場所(有利な場所)に誘導して戦う。 |
ランチェスター戦略でのシェア目標数値
ランチェスター戦略では、市場における強者と弱者では取るべき戦略が異なります。
その優劣の指標として定義されたのが、シェアの目標数値です。
企業が競争戦略を実行するうえでの目標かつ目安となる「3大目標数値」と、
低シェアで争う大多数の企業に向けた4つシンボル数値があります。
目標シェア | 別称 | シェアの意味 |
3大目 標数値 |
73.90% (≒3/4) | 上限 目標値 |
独占的寡占状態となり、絶対優位の市場地位を得る。
ただし、これ以上のシェア獲得は無競争を生み、
市場活力を失わせる恐れがある。 |
41.70% (≒40%) |
相対的 安定値 |
3者以上の市場では圧倒的に優位な地位が確保でき、
安定した事業を展開できる。 |
26.10% (≒1/4) |
下限 目標値 |
競争から一歩抜け出した強者と認知されるシェア。
一般に業界トップないし市場に影響力を有する地位を確立できる。 |
シンボル 数値 | 19.30% (≒26.1×73.9%) | 上位 目標値 |
弱者企業同士が拮抗する競争状態によく見られるシェアで、
業界1位といえども安定した地位は得られていない状況を示す。 |
10.90% (≒26.1×41.7%) | 影響 目標値 |
市場で顧客および競合他社から強く認知されるようになるが、
シェア争いも激しくなる。 |
6.80% (≒26.1×26.1%) |
存在 目標値 |
市場で認知され、存在が認められるようなるレベル。
シェアが下がってきた場合は撤退基準にもなる。 |
2.80% (≒6.8×41.7%) | 拠点 目標値 |
競合他社から競争者と認定されることはないが、
市場に橋頭堡を築いた状態を示すシェア。
市場参入時の最初の目標値で、
この値を達成したら(弱者の)競争戦略を始める。 |
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